車速が上がると、インテリジェントオーバーランカットオフが作動し、クラッチをつないでエンジンを停止します。さらに、オートスタート/ストップ機能は、ゆっくりと停止するときに燃料を早めにカットオフします。これらの新しい機能は、ドライバーが車の挙動の変化に気付くことなく自動的に燃費を改善します。
911ターボにおいてすでに実証済みのバーチャル中間ギアが、同様の燃料節約効果をもたらします。これは、通常のドライビングモードで走行しているときに、次の高いギアへのシフト時にロワレブリミットを低く設定して、早めにシフトアップすることでエンジン回転数を抑えます。このときトランスミッションのコントロールシステムは隣り合うギアの回転数を合わせながら両方のクラッチを制御し、トルクを伝えます。加速すると、デュアルクラッチギアボックスは適切なギアに素早くシフトダウンします。PDKにはオイルバスクラッチが装備され、この革新的な伝達機能は耐摩耗性を備えます。
918スパイダー由来:スポーツクロノパッケージのステアリングホイールモードスイッチ
オプションのスポーツクロノパッケージとの組み合わせで、911カレラに初めて918スパイダーから流用されたハイブリッドモードスイッチに似たステアリングホイールモードスイッチが装備されます。モードスイッチは、“Normal”、“Sport”、“Sport Plus”、“Individual”の4つのドライビングモードを90度ずつ回転して選択するリングを備えます。これは、装備に応じて、PASM、アクティブエンジンマウント、PDKシフトプログラム、スポーツエグゾーストシステムなどを独自のセットアップに設定するものです。ロータリースイッチ内蔵のLEDが現在選択されているモードを表示し、さらにPDK仕様車には918スパイダーから流用された「スポーツレスポンス」ボタンが装備されています。これは追い越しの際などに性能を高めてレスポンスを迅速にするためにドライブおよびシャシーコントロールシステムを設定するのに使用できます。エンジンとPDKのパラメーターは、20秒間、最高加速が出せるようにプリセットされています。コックピットのインジケーターに「スポーツレスポンス」モードの準備完了と残り時間が表示されます。
理想のスポーツカーサウンド:内側も外側も情熱的なサウンド
ニュー911カレラでは、優れたパワーと効率性だけでなく、ターボエンジンによって車外でも車内でもより変化に富んだ吸気音と排気音を楽しむことができます。各モデルの仕様に合わせて専用にチューニングされたサウンドダクトが吸気音を車内に伝えます。アイドリング中の自然吸気作動から回転数が上がって過給域に入ると、エンジンサウンドは豊かさを増し、エグゾーストシステムも同様にすばらしいサウンドを奏でます。911カレラは2本のオーバルテールパイプを備えたメインサイレンサーを装備し、Sモデルは、2つの内蔵エグゾーストフラップとデュアルテールパイプを備えます。新しいスポーツエグゾーストシステム(スイッチ付)がオプションで用意されています。その特徴となるエレメントは、初めて中央に配置されるラウンドデュアルテールパイプで、卓越したスポーティなサウンドを奏でます。サウンドにはデジタル的な変更は加えられておらず、リラックスしたクルージングのための非常に静かで控えめな走行スタイルにも対応します。